2009年8月21日。ZEPP東京。ファンクラブ限定イベント「Rock'n Buono!2」が開催されました。
グッズ列、入場列の仕切りの悪さで開演が30分ちかく押す、
2曲目の新曲のイントロが出ないことが2度にわたるという、
ナイスなトラブル連続で、序盤には不安要素がありましたが(笑)、
ライブそのものの内容は本当にすばらしいものでした。
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不満だったのは、
DVDマガジンで登場した、梅田えりか、矢島舞美、熊井友理奈という、芸能界の…否、銀河の奇跡&至宝ともいうべきモデル体型高校生ユニット「Bello!」が登場しなかったことだ!
……って、そうじゃねぇよ!
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Buono!はアイドルソングをガチでロックでやるという、コンセプトのグループです。
一口にロックというても、2枚のアルバムにはさまざまな曲が収められています。
ハードロック、ミクスチャー系の、サイコビリー風味に、スカ、テクノポップに、王道ロックバラードまでギッシリ。
(自分用チラシの裏:「ゴール」は本当にすばらしい曲だと思った。JUDASの「LOCH NESS」に通じる、悲しさ、せつなさ、希望、憤り、そして今への決意がつまってると思う)
でも一貫しているのは、ロックであること。
ベリキューの中でも、ボーカルの力強さと高音域の伸び、そして表現力のある3人だから歌いこなせるのですな。
ダンス的な部分はあまりフィーチュアされていないのもポイントかもね。
三人とも飛びぬけてうまくないけど、見栄えがいいんだよね。脚とか脚とか脚とか脚とか尻(嗣永さん限定)とか。
3人という、現在のハロプロのパーマネントなユニットとしては、もっとも人数が少ないというコトが、いい意味に機能しているのは、とても評価できる。誰を?→スタッフさん。
前列後列だの、メンボーカルが誰だの、パート割りがどうとか、まったく関係ない。
普通のロックバンドとかユニットでは考えられないけど、
アイドルとしては「3人ともがメインを勤めるロックボーカルユニット」というのは、まったく問題がないのだから。
むしろ、ステージでの機動力と、歌の厚み、なによりも、顔を覚えてもらいやすいという、「力」があるのだ。
そういえば、
極初期タンポポもボーカルユニットだったけど、あれはつんく♂お得意の「裏メロとコーラス」を押し出してて、コーラスグループ的な感じだった。
極初期プッチモニなんてのは、3人なのに格差があるという、ボーカル云々以前の問題が存在してた(アレがあった意義は否定しないが)。
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ま、思いつきだけで書くBuono!論はほどほどにして、ライブの話をしましょう。
Buono!としての単独ライブは、今回で3公演目(ゲストとかイベントはやってるけどね)。
1年前のファンクラブ限定ライブ。今年2月の日本青年館4Days、そして今回。
場数経験の少なさは、各人のポテンシャルと、スタッフィング含めたチームワークで乗り切っている…んだと思う。
バックバンドの「ドルチェ」のお姉さま方含めて、素晴らしいライブにするためのエネルギーがみなぎっているのだな。
いや、別に素晴らしいライブを目指しているのは、どのグループも一緒だとは思うが、なんつーか適切な言葉が見つからないのだが、
非常に、徹底的に「ロック」であろうとして、良い「見本」に向かって一直線に走っているような印象があって。
「見本」というのは、過去から連綿と積み上げられて来た、「ロック」の様式美なんじゃないかなーと。
セットリストとか、ライブの構成とか、アイドル的な部分がうすいんだよね、Buono!って。
かろうじて、セットチェンジの時間用を利用したVTRコーナーが、かろうじてハロプロっぽい感じ?
出だしのつかみ曲、中盤でのバラード、後半のたたみかける感じとか、かなりロック系なんです。
ありていに言えば、Buono!誕生以前と以降では、他のハロプロも曲構成の仕方(意識)が変わっていると思う。
つんく♂さんはいいところを取り入れるから(笑)。
とはいえ、それこそサザンがコンサートで「TSUNAMI」と「愛しのエリー」をやらないことが無いように、ド定番な曲の連発になるのが、ロックのワンパターンなコト。マイナス要因です。
ハロコンには、そういった悪いパターンを感じさせない、つんく♂の奇策がありますね。まぁ得てしてマイナス評価ですが。
今回のBuono!に感じたのは、まさにソコで。
曲順のパターンがすでに、ワンパターン化してしまっている。
安心感といえば聞こえはいいのですが(事実安心して見られる)、印象が毎度似てしまうのです。
正直、僕はそうでした。
都合3回全部とも、ライブの印象が似てるんです。
そして、今回は富みに手ごたえが何か薄い。満足感に乏しいのです。
いや、満足はしてるんだけど、もっと、もっと、欲しかった。燃焼したかったのですよ。
厚生年金での『キューティーJUMP!』のように、燃え尽きたかったけど、できなかった。
(僕が℃ヲタだから、というのは、ライブの評価軸とは別物にしています)
これはどうしてかというと、Buono!の弱点なんですけど、
「ロックだけどバンドじゃないから、本当のライブ(生)の迫力にはなり得ない」ってコトなんじゃないかと。
それと、もうひとつあって、圧倒的な存在感を放つ「決め」の楽曲が、Buono!には無いコト。
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ライブとはそのとおり、「生」つーか生き様です。それを見せるわけです。
まぁ、カラオケバックに歌って生き様を見せられる人もいますよ、松浦さんとか。
って、そうじゃなくて、その瞬間の呼吸や音の出方、コンディションの良し悪しを、力でねじ伏せたり、テクニックで克服したり、オーディエンスをうまくノセたり、ノセなかったり、
そういうミュージシャンの魂のほとばしりがライブステージだと思うのです。
Buono!は、やっぱりそういう「生」の部分の足りなさを感じるんです。
じゃあバンドならいいか?っつーと、まぁそういうことだけじゃないと思うのですわ。なんだろうなー?
これは結構、永遠の謎かも。
そんで、もうひとつ。「決め」の楽曲の不在。
いや、異論はあるでしょう。「ワープ」や「じゃなきゃもったいない」、「ゴール」、「恋愛ライダー」、「ロッタラロッタラ」など、
Buono!は良曲、佳曲だからけだし、ライブの要所要所はこれらの曲を配置しています。
僕が欲しいのは、それすら凌ぐ、圧倒的存在感の「これがBuono!だ!」っていう楽曲なのです。
ヒットしたとか、みんな知ってるとか、そういうのを超越した、力を持っている曲です。
℃-uteなら「JUMP」、娘なら「ここにいるぜぇ」とか「青空がいつまでも~」とか、Berryzなら「スッペシャルジェネレーション」だと思う。
「そりゃただの定番曲じゃないか!」
はい、突っ込みどうも。
NO。ただの定番曲じゃないです。これらは圧倒的な「力」を持った曲たちです。
えー毎度ヘヴィメタでまったく伝わらなくてすいませんですけど、
JUDAS PRISTなら「PAINKILLER」、ACCEPTなら「Balls to the Wall」、HELLOWEENなら「I Want Out」とかな。
氣志團なら「One Night Carnival」だし、聖飢魔Ⅱなら「EL.DOLADO」とか「THE END OF THE CENTURY」だと思うし。
黒夢なら「LIKE@ANGEL」と「少年」、SADSなら「HAPPY」なんじゃないかと。(←自分用備忘録になってるなー)
いずれも、ライブ頭の盛り上げ曲ではなく、後半、それも本編最後くらいにぶちかましたり、アンコールで観客を再びバンドの世界へと引き込む、絶対に忘れられない曲たちなのです。
何? 伝わらない? あっそー。そりゃそーか。偏ってるからね。
そうだなー。タンポポで言えば「たんぽぽ」! そう! ソレ! そんな楽曲がBuono!には欲しいのです。
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僕はBuono!が好きですが、今のままなら、もう感動は得られ無いと思っています。
ありていに言ってしまえば、リリース楽曲が少ないこと、アニメタイアップがついてまわること、そしてパーマネントなグループであるのにも関わらずメンバー全員が掛け持ちということ。
つまり、メンバー、スタッフ含め、自意識の落としどころが、どこにあるのかが最大の問題であり、弱点なんじゃないかな、と。
年末のライブでは進化を見せてくれるのか?
それともアイドル×アニメ・ユニットで終わってしまうのか?
ロック物まね大会がせいぜいなのか?
見極めたいと、思います。
[いいですね]
Rock'n Buono!2
いいなぁ~
いいなぁ~
Bello!って何すかぁ~?
てゆーか、ゴール は、オイラの泣け歌です。
それから、それから、BLTの℃-uteの連載最終回…淋しいけど、ネガティブにとらえる事なく受け止められたのは、ひとえに、尾上さんが手をさし延べてくれたからです。
もう、感謝以外の言葉が思いつかないですよ。
もう、9月がやって来ますね(喜)
投稿情報: ロー | 2009/08/25 00:57
Bello!は説明しとるだろーが(笑)。
いろんな意味で今、℃-uteは変革期なんだろうな。
ネガティブに見える要素を雑誌連載とかで入れないようにしてるんじゃないかな?
要するに、娘だと卒業>メンバーチェンジはシステム化・慣例化され、ポジティブな印象があるけど、
ほかのグループにおけるソレは、ネガティブなファクターにしか見えないわけで。
脱退・卒業が重なった℃-uteは、それが故意であるにせよ、不慮であるにせよ、変革の時期になっている、ということになるんじゃないかな?
梅さん卒業から、新しい℃が始まるんだろう(最初の7人時が第1期℃、栞菜が入って第2期、メグ卒業>メジャーデビュー~で第3期だから、5人体制になるのは第4期℃ってことだ)。
それはそれとして、このBuono!の話の続きも書かなきゃな。
ま、そんな大した話じゃないんだけど。
投稿情報: 尾上@地底探検隊 | 2009/08/25 13:06